目的
PV CYCLE JAPANは、使用済みPVパネルのリユース・リサイクルを行うリサイクラーを認定する組織です。
再生可能エネルギーの普及を担うステークホルダー(事業者・行政・金融機関・リサイクラー)とともに、
以下のような社会を構築することを目的としています。
❶ PVパネルの使用期間の最大化(リユースのための検査・二次市場とのマッチングによる促進)
❷ 最終処分量の最小化と資源回収量の最大化(非鉄金属の回収と有害物質の管理)
❸ 大型施設だけではなく、小型施設にも、同様なサービスの提供
❹ シリコン系だけではなく、化合物系の使用済みPVパネルの有害物質も管理
- 詳しくは、PV CYCLE JAPANにおける「使用済みPVの一連の処理フロー紹介動画」をご覧ください。
PVCJの会員は、このような適正処理を実行する組織の一員として登録され、PVCJのメンバーとしての活動が可能になります。例えば、実際に処理を行うルート施設の会員には右のような認定証が発行され、定期的に監査することによりPVCJが目指す水準の適正処理が確保されることを保証します。
組織
PVCJの会員組織は、4種類の会員により構成されています。
1.正会員(ルート施設)
使用済みPVパネルの適正なリユース・リサイクルを行うにあたり、
PVCJの認定を受けて活動する施設(ルート施設)を有する法人または団体。
2.特別会員
PVCJの活動を直接的に支援するため、PVCJの認定を受けて活動する法人または団体。
3.賛助会員
PVCJの活動を支援するために、入会を承認された法人または団体。
4.自治体等会員
PVCJの活動に間接的に関与し、その促進を図るため、入会を承認された自治体または大学法人
また、PVCJの運営組織は、理事会の下に各種の課題に対応するための委員会を組織し、問題解決にあたります。
特長
1国際対応のコンプライアンス
国内の制度はもとより、国際的なやり方も考慮されているため、世界中の投資家(グローバル企業・ESG投資)のニーズにもマッチします。
2リユース・リサイクルの追及と処理の報告
リユースは国のリユースガイドラインをクリアできる簡易チェックが行われます。考え方はEUでのPreparation for Reuseに従っており、適合しないものは確実に適正処理に移行する仕組みで行っています。
リサイクルにおいては、鉛などの有害物が混入しないようにアルミやガラスを分離し、さらに有用非鉄金属の回収と有害元素の固定や除去が行われます。リユース・リサイクルに関して報告が要求された場合に、それに応えることができる体制を整えていきます。
3パネルの種類によらず対応、
関連廃棄物処理(電池、付帯設備)にも対応可能
シリコン系以外の化合物系(CdTe、CIGS)パネルの処理も、メーカーや専門業者とのネットワークで解決します。発電所において、発生するパネル以外の産業廃棄物(パワコン、蓄電池、フロート(水上パネル)などの機器)についてもワンストップでのお手伝いが可能です。
4社会環境整備
日本での使用済みPVパネルの処理は廃棄物処理法の制約を大きく受けるなかで、使用済みPVパネルの特性を考えると改善が有効と考えられる制度等も存在します。PVCJは、世界的な制度も考慮しながら、適切な社会環境構築に向け、組織内の検討委員会が担当して社会実験や実証なども行って問題の改善を図ります。
処理
運搬
発生箇所・発生枚数に応じて適切なルート施設に運送をアレンジします。小型の収集ボックスや地域ごとの持ち込み箇所も順次考えていきます。 お問い合わせは、PVCJの窓口、またはPVCJ会員へ直接ご連絡ください。
リユース
使用済みPVパネル中にPVCJのリユース検査のための基準を満たすパネルがあった場合には、リユース検査を行うことが可能です。リユース検査は、環境省のリユースガイドラインを満たすことができる機器で実施します。検査をパスし、二次市場とのマッチングが行われることで太陽光パネルの延長使用を促進します。
二次使用と一定期間マッチングできないパネルは放置せず、廃棄物としてPVCJのリサイクル処理に移行します。
リサイクル
PVCJのリサイクルは、最終処分量の最小化と資源回収量の最大化(非鉄金属の回収と有害物管理)が特徴です。
一般には以下のフローで行われます。
沿革
●2011年~ 使用済太陽光パネルの適正処理に関する調査等を開始
(秋田県資源技術開発機構及び関連企業等が協力して実施)
・現況調査
・リサイクル技術の確立
・解体及び運搬方法の最適化
・廃太陽光設備の適正処理システムの確立
・太陽光パネルのリユース・リサイクルの技術実証
●2020年 PV CYCLEとのMOU締結
PV CYCLE構想を日本に導入するための相互協力
●2021年 PV CYCLEとのライセンス契約締結
PV CYCLE JAPAN ブランドの日本国内での使用許諾
●2021年 PVCJ規程及び実施要項の施行
太陽光パネルの適正な廃棄管理水準の策定および普及の啓発
●2021年 PVCJ技術委員会開催
●2022年 廃PVパネル処理の受付を開始
有識者による太陽光パネルの適正な廃棄管理水準策定に向けた提言等
国内6カ所の処理拠点(ルート施設)からスタート
パンフレット
パンフレットはこちらからダウンロードできます。
※パンフレットはA3・両面2つ折りです